原子力とは原子核の崩壊や変換 〔原子力・政治・平和〕

核反応などに際して放出されるエネルギー。

核エネルギーとも原子エネルギーともいう。

原子核の中に巨大なエネルギーが潜んでいることは、20世紀の初め天然に存在する放射性元素の研究によってすでに知られていた。

1905年に発表されたアインシュタインの特殊相対性理論は質量とエネルギーの同等性を明らかにした。

すなわち1グラムの質量がエネルギーに変換されると90テラジュールのエネルギーとなり、これは100ワットの電球3万個を1年間点灯し続けうるエネルギーに相当する。

原子核が形成される際には、それを構成する素粒子の質量の一部が結合エネルギーに変換されて内部に蓄積されているので、それが核反応に際して放出される。

その大きさは化学反応のそれの数百万倍に達することが放射能の研究で知られていた。

しかし大量の核反応をおこさせる方法は、中性子の発見と、それによるウラン原子核の核分裂、および核分裂連鎖反応の発見により初めて実現した。

この核分裂に基づくエネルギーの利用は最初原子爆弾として実現し、のちに原子力発電などのエネルギー利用へと移行した。

また核融合反応は水素爆弾として軍事利用されているが、制御された核融合反応の実現は、科学技術研究開発の最重要テーマと位置づけられ、各国で競争的に研究努力が続けられているが、いまだ達成されていない。
update:2010年02月17日